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2月14日、バレンタインデーの朝、小川もこさんから「歌手の日野美歌さんを紹介したいから夕方一緒に食事しませんか?」って嬉しいお誘いメールをいただいて・・・、久しぶりに会えるって喜び勇んで出かけた私。。。
何か特別な思いがあって声をかけたわけじゃないんだろうけど、お酒を飲みながら今まで小川さんとのご縁で行ってきた数々のイベントの思い出話をしているうちに、「・・・そう言えば、ライブとかしなくなって何年になる??、そろそろ何かやりたいんじゃなぁい?」って振ってきた小川さんの一言が7年ぶりにライブイベントを行うきっかけになりました。

「実はね、4月に美歌さんが富山〜石川でライブツアーすることになったんだけど、4月14日の土曜日だけが決まってなくて、どこかで100人くらいの、こじんまりとした会場でライブ出来ればいいなぁ?って思ってらして・・・武内さんのお知恵を拝借したいんだけど・・・」・・と、言われたところで知恵のない私に出来ることといったら、、実際に自分の出来る範囲でやるしかないっ!!って思ったのと、100人くらいなら6年前に建った駅前の公民館で出来るかな?って瞬時にイメージ出来てしまったこと・・美女二人に挟まれて美味しいお酒飲んでた勢いも手伝って「・・・それなら八尾でやりましょうよ!!」と・・・、言っちゃった(><)

八尾駅前通りの福島商店会が抱える当面の問題は、この地域の活性化について。
お客さんを呼び込むことも大切だけど、この地域に住んでる人たち、商売している人たち自体が元気になることが、それ以上に大切なんじゃないかな?、せっかくこんな素敵な会場があるんだから、ここでいろんな楽しいイベントやろうよ!!って話が盛り上がっていたことも相まって・・・、商店会が協力してくれることになりました。

駅前通りに住む元気な奥さんたちで組織された「あねさん会」ってグループがあります。
「男衆は、ダメだなぁ・・飲んでばかりで」って言っているかどうかは知らないけれど、彼女たちだけで、年に一度この公民館で飲食しながらの楽しいライブイベントを続けてます。
「こんなライブやるんだけど、ちょっと飲み物も出したいし、おつまみとかがあればいいと思うんだけど・・一緒にやらない?」って声かけたら「いいよ!!、・・・けど3,500円って高くない? そこらが心配だね〜・・私たちでチケット売らなくていいんなら喜んで!!」って仲間入り。
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会場自体は問題ないとしても、ここで音を出すとなるとPAが必要だな・・・予算も限られているし、ここはFM富山の敏腕ディレクターにお願いしようと電話したら、そればかりでなくFM富山が後援までしてくれることになって、番組の中で紹介してもらえることになりました(^^)v

ステージは、どうしよう? 市の施設に仮設ステージがあるからそれを借りようと行政センターに行ったら一度は快く承諾してくれた・・・のだが、あとになって「その備品を施設外へ持ち出すのはいかがなものか!?!?」という人が現れたらしく、丁重なお断りの連絡がありました。あ゛ー、ここはもう八尾町じゃなく富山市なのねん(TT)、やりにくくなったものよと諦めて、手作りステージに挑戦することに変更。

3月1日から売り始めたチケット・・・初めての試みで、どんなライブになるのか解りづらかったこともあったのか、なかなかチケットが売れなくて心配したけど、多くの皆さんの協力で無事完売。最終的には150枚以上になりました。

ライブの2日前、小川さんからメールがあって「みやぎびっきの会」の義援金をお願いしたいとのこと。
出来ることなら、喜んで!!って、義援金箱も作りました。
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そして迎えた4月14日、その前々日に富山市内では桜の開花宣言がされたけど、八尾は3日後くらいになる・・
朝から雨模様、残念なことに桜は間に合わなかったけれど・・・。

朝、8時半にスタッフ集合。
54個のビールケースと10枚のコンパネを布テープで貼り合わせてステージを作成しました。
1時間くらいで、立派なステージが出来ました。最後に正面に7年ぶりに日の目を見た「Yatsuo Jazz」のタペストリーを下げて完成!!
2階席を合わせると160席の立派なライブ会場が出来あがりました。

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12時半頃、予定より1時間も早く日野美歌さんのグループが到着。
小川さん、美歌さん以外とは初めての顔合わせでしたが、なんとなく前から知ってる人たちみたい。ご挨拶もそこそこに皆さんを山元食堂へお連れして、飛騨牛の煮込み定食を食してもらいました。おかみさんの手料理に皆さん感動のご様子。山元食堂の建物にも興味深々の様子でした。

食事のあとは、近くの喫茶店「新だち」でコーヒータイム。
八尾に住んでいながら初めて訪れたお店でしたが、眺めが素晴らしい。井田川を上流から見下ろすここからの景色は感動ものでした。
右下は、コーヒー飲みながら、小川さんが美歌さんにFacebookの講習をする・・の図。
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観光会館で、曳山を見学してもらい、おわらについて説明を聞いてもらって、プチ観光客気分を味わってもらってから、会場に戻りました。

会場に戻ると大分からの助っ人が既に到着していて久しぶりの再会のご挨拶。
バックで演奏する3人のジャズマン達、真ん中のタペストリー見て各々おっしゃった「今日はジャズじゃないんだけど・・・??」・・・ウーーン・・・、まぁ、いいじゃないの!!(^^)
お客さんが入る前の会場でリハーサルを聴くってのは、主催者の特権でもあり至福のひと時です。
これから始まるライブ、この曲にお客さんはどんな反応を見せるんだろうか?とか、いろいろ考えたり想像するだけで嬉しくなってしまいます。
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午後5時過ぎにリハーサルが終了。
会場の準備もバッチリ、自由席ということで公民館の前には早くからお客様の列が出来ていました。
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あねさん会の皆さんのスペシャルおつまみ100個も完成、受付の準備、飲み物の準備も完了。もぎりをする係、下足袋を渡す係、飲み物を渡す係、駐車場案内係・・・事前の打ち合わせをしなくても各々の判断で仕切ることの出来るMOST八尾(実)の面々・・・さすがです。
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大分からやってきたお客様であるはずの彼女に「ねぇ、サラさん!!飲み物のメニュー作ってぇ〜」と図々しくお願いするMちゃん(><)、・・・彼女も彼女、手慣れたもので、それこそサラサラッと書いてしまう・・いやぁ〜大したもんだと感心することしきり。
開場は、6時半の予定でしたが、少し時間を早めて、入ってもらいました。会場は見る見る間に満席状態に。。。
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午後7時。主催者として簡単にあいさつをしてから、小川もこさんを招き入れ・・・ライブ開演となりました。
メンバー紹介のあと、日野美歌さんが登場。最初はピアノソロで新曲の「桜空」、会場のお客さん一発で聴き惚れてしまった様子。日野さんごあいさつのあとの歌は、「桜のワルツ」。
そのあと、小川もこさんが詩を朗読して美歌さんの歌に繋げるというコラボレーションで2曲・・・初めての試みというけど、そのあたりは、さすがプロ。
・・・と、ここでMCを挟んでゲストプレイヤーのベーシスト谷中さんを呼び込んで、さらに数曲♪
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美歌さんの歌は、歌詞のひとつひとつが丁寧に優しく伝わってくる・・・知らない曲であっても聴いてる立場からすると、幼い頃に絵本を読み聞かせてもらっているみたいで、次々と情景が浮かんでくる・・そんな感じがしました。まさに歌うために生まれてきた歌姫♪♪
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バックをつとめるミュージシャン達が、これまた素晴らしく、・・・バンマスは、13種類の楽器を演奏するトロンボーン奏者の佐野聡さん、この日演奏した楽器だけでもトロンボーン・フルート・リコーダー・ハーモニカ・カホーンの5種類、指笛の名手でもあり、とにかく観てて聴いてて飽きないのは、彼の風貌もあってのことかと・・・。
小川さん曰く、イエスキリストのような風貌のピアニスト板倉さん、繊細なピアノが歌をより引き立ててました。予算の関係でグランドピアノを用意出来なかったのが申し訳なく・・それでも充分心に沁みる演奏でした。
一週間くらい前に急きょ参加していただくことになったギタリストのウエキ弦太さん、バークリー音大出身で、いろんな分野で幅広く活躍している彼のギター、そしてコーラスがとってもナイス♪。
ゲストで来てもらった谷中さんも、リハーサルで初めて音合わせをしたとは思えないくらいハマってました♪・・プロなんですから当たり前って言えばそれまでなんだけど・・・。

これだけのメンバーだからバックのミュージャンだけで一曲演奏してもらいたいくらいだったけど、それはちょっとねぇ〜(笑)、・・・このライブの素晴らしさをどう表現していいものやらなかなか巧く言葉に表せないけど本当に良かった。お客さん達の笑顔一杯な表情や様子を時々眺めながら、やってよかったなぁ〜って。
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アンコールも入れると15〜16曲、2時間30分のライブでしたが、聴いている私たちにとっては、あっという間。
ライブ終了後は、CD販売とサイン会。一人ずつ名前を書いて色紙を渡す美歌さん・・・お客さん達の嬉しそうな顔がなんとも言えず好かった。
・・・と、同時に片付けがはじまりました。スタッフに加わわって大勢の人が手を貸してくれたので私が指示をすることもほとんどなく・・併せて打ち上げの準備もスムーズに出来ました。
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そして、打ち上げぇ〜〜。
スタッフと関係者、チケット販売に協力してくれた皆さん、出演メンバー・・・総勢60人にもなって、なんだか2次会みたいな状態。チケット完売しちゃったので、お料理もちょっと奮発して、お酒も充分用意しました。
準備が整ったところで、お世話いただいた小川もこさんにご挨拶をしていただき、小川さんの乾杯で懇親会が始まりました。
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ライブに来て下さった福島おわら保存会の仲間に打ち上げまで残って下さいってお願いして、また踊り子さんにも無理を言って来てもらい、とても素晴らしい演奏を聴かせていただいたお礼にと、“おわら”をご披露しました。
ちょっとした余興のつもりだったけど、皆さん全員が、静かに真剣に観てくださったので・・・弾いていて緊張してしまいましたわ(笑)。若い衆も頑張って踊ってくれましたし・・・(^^)v
おわらを初めて観た佐野さん、板倉さん、弦太さんそれぞれから「素晴らしい伝統文化ですね!?」「感動して涙が出てきたよ・・」「この町が良い町だって、おわらを観て確信しました」などなど・・、うれしい感想を聞きました。「音楽家として衝撃を受けました」・・って大げさなことを言った人もいましたっけ。。
一流ミュージシャンから私たちへの激励の言葉だと謙虚に受け止めながらも、自信を持ってこれからも“おわら”を、・・と同時に若者と子どもたちを育てていかなくてはと思いました。
そして・・美歌さんはじめ皆さん、ぜひぜひ風の盆においで下さいませよぉ〜〜!!
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打ち上げではいろんな方と楽しく懇談させてもらいました。みんなとっても好い顔で楽しそうで・・・。
しまいには佐野さんがカホーンの説明まで始めちゃって・・・、
そうこうしてるうちに時計は12時を回ってて、「一応ここは公民館だよ、いくらなんでもお開きにしましょう!!」と、言うことで、最後は、来年もまた来るよ!!って約束と一緒に美歌さんに、締めてもらいました。
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6年前、この会場を建てた地元の棟梁、・・、「ここで、おわらばかりじゃなぁて、コンサートやればいいがだけどのぉ〜、良い音出るはずながだけど・・・誰かやってくれんかのぉ〜?」と常々仰ってたので、このライブを行うにあたって私が最初に相談したのが棟梁でした。そしていろんな面で協力してくれ、応援してくれました。

2ヶ月前に、きっかけをいただいた今回のライブ♪は、大成功。
最初は、まぁ何とかなるだろうって軽く構えてたけど、せっかくやるんだったらちゃんとした形で迎えなきゃと頑張ってPRしました。特に今回は、私が生まれ育った福島地区の人に聴いてもらいたい、経験してもらいたいって気持ちが強くて、縁のあるいろんな人に携わってもらいました。成功したのは、携わった皆さんのおかげです。

皆さんへの恩返しは、またこの場所でライブを成功させることだな。。
これをきっかけにいろんな人がいろんな形で人を元気に出来るようなイベントを興してくれることを期待しつつ、私も地元で頑張らなくては・・・と、なんとなく投げやりにポワンと過ごしてきたこの何年かを反省しつつ、また頑張ろう!!と思えるようになりました。

「YATSUO JAZZ」のタペストリーは、今度6月に八尾の町屋で行う「TOKU&小沼ようすけデュオライブ」のお世話をしている山本君に使ってもらうべくお渡ししました。
私たちがイベントを興す目的は、まずは八尾の人を元気にすること・・・元気で魅力のある八尾の町や人を求めて他からいろんな人が集まってくるってのが良い・・地元の伝統文化を大切に継承しつつ、楽しみながら魅力のある町や人を作っていくのが私たちの仕事かな?(笑)